Waterpolo’s blog

水球について思う事を書いていきます

初心者が水球の審判をする時に


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水球の審判は難しい。

経験者でも、勉強していなければきちんと審判をする事は出来ないはずだ。ましてや、初心者となると尚更難しい。では、何故水球の審判は難しいのだろうか。

ざっと思いつくだけでも以下の理由が考えられる

  • 水球はマイナースポーツであり、サッカーや野球の様に、テレビや学校で学ぶ機会が無い。その為、殆どの人がゼロからのルールを理解してかなければならない。
  • 水面下でのプレーが多く、審判の目に見えない部分が多いという特徴から、初心者や未プレーヤーから見ると何が起こっているのか分からないもの。
  • ルールブックが「公益財団法人 日本水泳連盟発行の「水球ハンドブック」しかなく、分かりやすく解説した本が無い。その為、判断が属人的になりやすい。

 

初心者が水球の審判をするには


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そんな分かりづらい水球の審判だが、どうしたら水球の審判が出来るようになるのだろうか。今回は丸っきりの初心者がある程度審判が出来るまでにやっていくべき事を考えてみたい。

ルールの概要を掴む

まずは簡単なルールの概要を掴む事から始めたい。以下のリンクから簡単なルール解説をしているので、紹介したい。

水球のルール - YouTube

少し古いため、今のルールと変わっている部分もあるが、概略を掴むには充分だと思われる。

ルールブックを読む

次に行うのは、公益財団法人日本水泳連盟発行の水球ハンドブックを読む事である。上述の通り、水球のルールブックはハンドブックしかない。逆に言えばどれだけ上手い審判も判断基準はハンドブックになる。このハンドブックを抑えておけば、理論上は笛が吹ける様になるはずである。

とは言っても、ハンドブックは箇条書きで分かりづらい。その為、ハンドブックで優先的に覚えた方が良いものを順に紹介する。

オフェンスディフェンスが切り替わるタイミングの項目(オーディナリーファール)

水球ではオフェンスディフェンスが交代するファールが存在する。他のファールに比べて分かりやすいものなので、優先的に覚えておく。また、これは以下の項目でも共通するが、審判のジェスチャーも同時に覚えてほしい。

フリースローの項目

水球の試合中、最も多いファールである。日本ではノーファールプレスというフリースローを鳴らさないような当たり方をしているチームも多いため、きちんとしたフリースローの判定が出来るようになると、チームに大きく貢献出来ることとなる

退水、ペナルティ(エクスクルージョンファール)の項目

水球の試合の中で最も判断が難しい項目である。得点に大きく影響するものではあるが、その分判断も難しく、特にフローターポジションでの退水は経験者が審判をしても正確に吹けない事が多い。

実際に審判をしてみる

ここまで勉強したら、あとは実践を通して慣れていくばかりである。審判をすると、必ずと言っていいほどプレーヤーからヤジや不満が飛んできて、心が挫けそうになると思う。そんな時に、以下のことを意識していく事で、審判技術は日々進歩していくはずである。

  • 経験者であってもミスはする
  • 正々堂々、試合中は毅然とした態度でジャッジすること
  • プレーヤーからのヤジや不満は上達する教訓
  • もう一度自分が下したジャッジを考える

逆に、審判をする上で、以下のことをやってはならない。

  • 笛を小さく吹く
  • ジャッジ後に途中で判断を変える
  • 審判をやらなくなる

プレーヤーは審判の判断に不満を持ちつつも、基本的にはその判断に従いながらプレーをする。そんな中、笛が聞こえない程小さく吹いたり、途中で判断を変えたりされると、プレーヤーもどうして良いか分からなくなってしまう。これらが起こる原因は、どれも自信がないからである。その為、どれだけ初心者であっても、審判中は自信たっぷりに審判をする事が大切である。

 

最後に


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水球の審判は難しいが、正確に吹けるようになれば、どの学校でも重宝される様になる。その為、もし審判を任される役割に着いたら、嫌がらずに取り組んでみて欲しい。

これまで、上手くなるための手順を解説してきたが、あまり難しく捉えないようにして欲しい。せっかく水球審判という珍しい挑戦をしているのだから、楽しくやらないと損である。

笛を吹く役割に立つことで、選手同士の激しいぶつかり合いや選手の感情がヒシヒシと伝わってくる。そのため、観客の立場では味わえないスポーツの「感動」を身近で感じることができるはずである。